「今、ここ」を実感する

世界で最も影響力を持つスピリチュアル・マスターと言われるエックハルト・トールさんの「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる(原題は The Power of Now)」を始め「今、ここに在ること」の大切さを説いている本はたくさんあります。

この「今、ここ」という感覚、言葉そのものは子どもでもわかるほど簡単なのに、実感として「わかる」ようになるのに、わたしの場合時間がかかりました。

わたしたちの体はいつも「今」を生きて「ここ」に存在しています。それなので、改めて「今、ここ」と言われても、言葉通りの意味だけでは、理解することが難しかったのです。

では、心はどうだろう? そう考えると「今、ここ」の意味がだんだんわかってきました。

過ぎたことを悔やんでいるとき、心は「過去」に捕われています。先のことを心配しているとき、心は「未来」の夢を彷徨っています。心が「今」に在り続けることは、簡単そうで、「今」に意識を集中していないと難しいのだと気がつきました。

「今、ここ」に在るために、深呼吸をするとか、夕日を眺める、美しい星空を見るなど、色々なことが言われます。こういったことはもちろん大切で、その瞬間、まぎれもなく「今、ここ」に在る状態になるのですが、うっかりしていると心はまた彷徨い始めます。

「今、ここ」に在るためのテクニックとして深呼吸したり景色を見たりするのではなく、そうするとなぜ「今、ここ」に在る状態になるのか、そして、いつも「今」に意識を集中するにはどうしたらいいのか、「今、ここ」に在るものとは何なのか、これらがわかり始めた頃、やっと「今、ここ」を実感できるようになりました。

「今、ここに在る」というたったひとつのことが知りたくて、何冊も本を読みました。でも、「今、ここ」が「わかる」ために本当に必要だったのは、日常の小さな変化を、どんどん積み重ねていくことでした。

わたしはようやく「今、ここ」に立って「今、ここ」を心の底から楽しいと思っています。それを助けてくれた小さな変化の数々について、何回かに分けて書いてみようと思います。


エックハルト・トールさんの著書の中では「世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え」が一番好きなのですが、「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」は原題の The Power of Now が示すように「今に在る」ことについて、質疑を交えてわかりやすく書かれた本です。人生に絶望していた彼が今のように生きるきっかけとなったエピソードも紹介されています。